先祖参り

お墓参りに行くと墓守の小父さんが吊るし柿を下さった。施設に居る母の所でそれを食べたが「美味しい、美味しい」と言って喜んで食べた。季節感の無い入院食ばかりであるだけにこの様な季節の物は大喜びである。母は娘時代を移住した韓国で育っている、頭がボケても娘時代は鮮烈に覚えていて昨日のように話しをしだす。数年前に学会で儒城を訪ねたがバスターミナルに成っていて街のど真ん中になっている。昔、ここに果樹園があったなんて想像が付かない。私の祖父は、先祖の田畑を売り払って一念発起で韓国へ渡ったが敗戦で裸同然で引き上げて来て別府へ定住した。これからの平和な時代は『温泉』であると悟って、儒城温泉が一つのヒントと成っての事であった。