石屋は石を売れば良いのか

石材店に乞われて客と会う事となった。
他店で立てられたお墓の写真を見せられて愕然とした。
何でこんな墓石を建てているのか。
素人の客の言うままに立てて良いのか。
写真を見せて頂くと、向って右に先妻後妻を挟んだ三人戒名のお墓が有る。
戸籍謄本を拝見すると、
先妻は離婚していて後に後妻が入っている。
とすると向って右は後妻(先妻は離縁だから刻まないので)、とすると向かって左は誰なのか?。戸籍に入っていない愛人と言う事だった。
墓石の並びも間違っている。
向って右に祖父母の3人墓、
中央に両親のお墓、
向って左の下座に◎◎家之墓が立っていて戒名が刻まれていない。
これって一体何の為のお墓なのですか。
一番左端しにこの前亡くなられたご主人の霊標が立っている。
これではご主人を祀った事とは成っておらず単に記録をしているだけ。
一から、私が帰って設計をしてご指導をさせていただく事とした。
訳の分からない石材店に掛かったのでは何度となく失態の繰り返しとなってしまう。
正しく建ててこそ先祖供養と子孫の安寧に繫がっていく。
禅宗ですから五輪塔の各輪彫刻は梵字のキャカラバアではなく空風火水地になる。