寿陵を勧める

寿陵墓を建てればめでたくて長生きをすると言って石材店は勧めている。
「それは間違っている」と言って石材店からお叱りを受けた。
石屋も寺も霊園も「生前に立てるお墓を寿陵墓と言ってめでたい」と言い続けている。
寿陵とは読んで字の如く、御陵の事なのです。
天皇が即位をすると、自分のお墓を考えなければなりません。
御陵の選定から造営に至っては相当年数を費やするからです。
寿陵墓と言う事がが独り歩きしていますが、
仏教で言う所の『逆修塔』と混同しています。
逆修塔とは生前に仏道を修する事で、その結果として戒名を授かるのです。
逆修塔、世間で間違って言われている寿陵墓、
これは『塔』であって『墓』であってはならないのです。
塔であるから意味が有るのです。
塔とはお釈迦様をお迎えした墓を指し、
墓とは死者を葬る場所を指すだけの印なのです。
塔と言いましても五輪塔や宝篋印塔ではありません。
南無阿彌陀佛とか南無釋迦牟尼佛としてご本尊様をお迎えした墓石が塔なのです。
もしくは仏種子であっても構いません。
◎◎家之墓と言う看板の墓石だけはお止め下さい。
手を合わす対象物が、その石の何処に有るのでしょうか??。
寿陵なんて何のめでたくもナシ長生きを保証する道具でもありません。
私が勧めるのは、逆修塔なのです。
南無阿彌陀佛(家宗旨によって違います)やキリークやア字(宗旨によって仏種子は違います)を刻んでご本尊様をお迎えしてこそ逆修墓になるのです。