曹洞宗の熱心なお家

特急に揺られて2時間弱、駅頭に相談者がお出迎え下さっています。
そこから山へ20キロ、山間に立派な禅寺が有りました。
早速墓地を拝見しました。
どれもこれも間違いだらけ。
相談者もそれに気が付いて私を招かれています。
仏石に家紋が刻まれています。(仏石の白毫部分に家紋を刻みません)
◎◎家之墓と言う看板のお墓。(手を合わせるのは本尊の釈迦牟尼仏)
五輪塔には梵字が刻まれています。(禅宗では梵字を刻まない)
燈籠の火袋が反対に据えられている(向右が太陽で向左が月が正解)。
代々墓の台石が、五輪塔よりも高い。(台石は同じか、五輪塔が少し高い)
巻石で四方を囲まずに後部を除く三方で囲っている(手を抜かずに正しく四方囲み)。
新しく墓を立てているのに旧の墓石も端に置いたまま(新しく立てた意味が無い)。
正面のクリ階段付きの入り口が無い。

こんな石屋が傍に有ったのでは、建立者の利益にはならない。
たまたま、近隣に当方の研修会にご参加の石屋が有るので紹介をしてみる。

正しく立ててこそ本願が全うされる。
石の買い物ではないだけに慎重に慎重に建墓に取り掛かるべきだ。

その為にも、寺院や霊園や石材店がもう少し研究勉学に励んで頂いて真っ当な指導が出来る体制を整うべしと痛烈に感じておりますが。