お墓への抜魂入魂供養

間借りをされておられた墓石から、新しく分家初代としてのお墓を建てられてのお引越しに行ってきました。
家宗旨の浄土真宗の僧侶が真面目すぎるのか、抜魂と入魂の作法を断られて施主が困ってしまわれたのです。確かに、魂を否定する教団ではありますので無理からぬ事ではありますが、それを言ってしまうと全てが成り立たなくなってしまいます。抜魂とは言わずに、遷座の為にお経を供える感覚で良いのではありませんぬか。どうしても気に為さる施主のご意向に沿うために出掛けて来ました。
ご自宅で懇ろに読経し勤めた後に、墓地へ行きまして抜魂供養を勤め、少しの依り代のお土をお骨袋へ納め、少し歩いた所に在ります新墓石の石棺内へお納めして入魂の読経を勤めました。仮であって、建碑法要は後日勤められます。これで、間借りをしていた墓石から離れて喜びある新墓石に入られたのです。しかも正面は南無阿彌陀佛とご本尊様に来て頂いています。石棺内の浄土のお土へ還って行くようになっています(骨壺のままの奉安はNG)。正信偈写経を沢山納めて頂いています。燈籠の火袋も正しく太陽と月の灯りが輝きます。間もなく正しい名号塔が聳え立つのです。力を尽くされたお施主様にお喜びを申し上げました。