納棺師

映画で大ヒットの納棺師。

私も納棺師。

映画は『木棺』へ納める人で、私は『石棺』へ納める人。

納めるものは亡き人のご遺体と、ご遺骨の違いだけ。

お墓が完成しての開眼式での納骨は、死者を尊厳をもっての最後のお別れとなって、

目に見える重きご遺骨は母なる浄土へ還される。

正しき墓塔を立てて、写経と共に、尊厳ある土へと還される役目は重大だ。

葬式も不要、法事も不要、仏壇やお墓で手を合わせて祀られる事が無くなったこの死

者達に対して、感謝と思いやりの心が失せられたのでは悲しくてやるせない。