お墓の形

お墓の石の形はどの様な姿でも間違ってはいない。しかし何でも良いとは言えない。やはり理想の姿があったりより良い物はあるはずだ。お墓は記念碑ではないし石組でもない。霊園という聖域に立てて亡き人を尊者として見るならば、相応しい姿が自ずから見えてくる。解釈の違いで、奇抜な姿を良しとする人も居れば困ると言う感覚の人も有る。各人各様の思いで立てれば良いのだが、建墓には一つの指針がある。お墓は自分だけのものでは無くて先祖も子孫も共同使用になる、であるならば自分の趣味を姿にしても困ってしまう。荘厳という条件を履行するならば、家宗旨の香りを取り入れなければ手を合わすお墓にはなりにくい。どの様な姿であっても塔婆立を付けるとか仏種子を入れるとか写経を納めるとかの宗旨の教えを踏まえた仏塔でなければなりません。