お墓で見上げるような

墓地には必ず見上げるような墓石が一基は立っている。たいていがその地域の有力者で金を積んで高い墓石を立てている。贅沢な広域な墓地の中に、積み上げた福原家之墓が一基聳えている。周りを見おろし見くだし結局は町を出たり絶家に瀕している。たいていが、積み上げた石垣の内部に納骨室があって棚に遺骨壺が置いてある。中に入ると真っ暗で石の扉まであって壺が恨めしそうに保管されている。一度中に入ってみれば良い、私がそういう環境で保管されていると思うとゾッとする。