墓地の管理人さん

霊園には多くの墓石が立っている、仏様の聖地である。一年を通じてまた永久に墓地墓石を管理しておられる人がある。お寺様の仕事ではあるが、管理人さんは大変である。墓地は先ず交通便利な街の駅前には無い、たいていが山の奥の高台の見晴らしの良い所と相場が決まっている。そうなると山の木々の緑が多いのは結構なのだが落ち葉の季節は掃除が大変なのである。友人の住職も嘆いている、「今までは焼却炉で焼いていたが今は環境問題で焼却が出来ないんだよ」。落ち葉だけではない、花やお供え物の焼却や古い塔婆やお守りの類も『お焚き上げ』出来たものが今はまったく出来ないそうだ。昨今は誠に殺風景な味気ないことが増えている。お花やお供えをする事を禁じる霊園が多い。せっかくご本尊様やご先祖様への手向け物が禁じられるのであるから全く誰の為のお墓なのかが判らない。烏が食い散らかすからお供え物は禁止、色花を供えると蜂が飛んでくるから禁止、赤土は隣へ流れ出るから禁止、禁止禁止禁止となって霊園の人の顔色を気にしながらの御参りとなる。霊園の為のお墓であって先祖の喜ぶお墓とはなっていない。(お供え物が腐っています、いつまでも目の前に腐った物を置かれたら私もイヤです、お供え物は仏様に召し上がって頂ければ直ぐに下げて皆様で召し上がって下さい)