墓地案内

顧客の希望で墓地を案内しがてら立っている石質の説明を石材店に依頼した。この霊園の2割を建てて来たと言う石材店主の説明は面白い。石材店は石材店の悩みを持ち石材店なりの販売理由を持っている。私は指導者として宗教的や正しい建て方を無理を言うように妥協の無い説明を行うが、石材店は正しい建て方よりも顧客の顔色を窺いながら取捨択一を行っている。石材店から見ればお墓を建てるお世話をしてこそ意義があるのであって何とか逃がさないように必死になるわけである。皆さんが悩んだ末の結論としての墓石が沢山建っている。墓石の9割ぐらいが外材となっては何と言う名前の石かが判らない。私は施主に灯篭の意味を説いていかに灯りが大切な物を説明したが、何処にも建っていないという理由で却下された。何処にも建っていなくてもお薦めしたい第一順位の御供えであるだけに残念としか言い様が無い。少しでも高い石で立てたいと言う欲望があるのならばそれを灯篭へ回しても良いはずだが、やはり右へ習え式でお墓が建って行く。宗教性が無くなった代わりに個性豊なお墓が立ち続けて行く。宗教性や清浄化を考えないのであれば郊外の高価な墓地を買わなくても家の裏庭にお墓を建てる方が経済的だ。