旧石の始末

新規に墓石を建てる場合もあれば旧墓を解体して新しきお墓を建てるときもあれば郷里のお墓の移転に際して新たに建て直す時もある。いずれにしろ不要になる墓石がある。リサイクルできないだけに不要になった墓石の始末には困る。仏石(棹石)は無縁塚へ合祀するが、多くのその他の石は有効に処遇する以外は捨てる事になる。しかし墓石に使用していた石は不気味にとられて引き受け手が少ない。昨今は産業廃棄物の処理が施行されて更に困難となっている。私は全国の石材店各位に拝んで来た仏石は捨てずに無縁塚での合祀を強く依頼してきたが、これからはこれも困難な時代へとなってきた。旧石を捨てたり割ったり埋めたりする事も止む得ないと感じる。火葬場での多くの違灰を残してくる、即ち棄てて来ている事を思えば旧なる墓石も捨てても構わないと思えば良いのであろうか、良心が痛むがこれも時流である。