お墓の累宝塔

天台座主253世の山田恵諦大僧正が寺族の為に考えられたお墓が『累宝塔』である。製作施工を京都の石匠の『河波忠兵衛師』が行われた、昭和の名塔である。『累』とは、累々の累であり田と糸とから成り立っている、つまり食の田んぼと衣類の衣装である。宝は財力も大事ではあるが子宝に恵まれて相続が適う事を意味する。塔はお墓であって釈尊の舎利を奉安する塔である。累宝塔とはかような意味を包含して命名されている。追従して比叡山の大檀越の佐川清氏が累宝塔をされ更に会社の供養としても比叡山大霊園に累宝塔を造営されている。今日の相談者が山田恵諦師と懇意である話が出て昔を思い出した。