建墓は一家の一大事

久し振りの遠出となりました。
駅頭までお出迎え頂いて既存の墓地を鑑定いたします。
大変広い墓地に立派な墓石が立っています。
しかし、間違いだらけなのです。
これを建てた当時の住職と石材店の心意気が伝わって来ません。
単に建てただけ、石ころを並べたにすぎません。
建替えるのであるならば、私にご一任くださいませ。
石材店は、寺院の指定業者でなければならないと言う事ですからそれは仕方がない事です。
しかし、私の言う指導通りに立ててくれさえすれば問題は有りません。
昔に建てたように、今回もまた同じ轍を踏んではなりません。
貴宗派に則って、正しい建墓の理想のお墓を建てて頂きたいのです。
ご自宅へ行って、神棚と仏壇にも目を配り、正しい祭祀方法を伝授させて頂きました。
全ての祭祀を正したのです。
神棚に『真榊』が有りません→揃えて頂きました。
三社の御札が入っていません→中央が天照大神、向右が氏神様、向左が個人崇敬の神。
仏壇に脇侍が有りません→買って頂きました。
香炉の置き方が違います→正しい置き方をお教えしました。
座布団の置き方が違います→もう間違いません。
墓石の正面文字に〇〇家之墓ではダメです→梵字を刻んでご本尊様をお迎えしなければなりません。
灯籠の火袋が逆さまです→向かって右が太陽で向かって左に月。
写経が納められていません→真言宗では般若心経を書写して奉納してください。
ご家族は目からウロコと言って大満足をされた大変喜んで頂きました。
これでまた、一基、正しいお墓が立ち聳えます。
八万四千の造塔を心掛けて40年、仏塔が立つのです。
ゆっくりさせて頂いて、のんびりと温泉に浸かりました。